『上を下へのジレッタ』感想
横山裕さん主演、『上を下へのジレッタ』を観劇してきました!
自分史上最大最悪のミスで先行抽選を受ける権利すら手放してしまいましたが、なんとか立ち見席のチケットをゲットできたのです。
とりとめもなく感想などを書いていこうと思います。
とは言ったものの舞台芸術を語るような知識も素養もないので、本当に思ったまま感じたままのことを書きますね。
ご容赦ください。
舞台の内容や演出等のネタバレが含まれます。
あらすじ、キャスト等はこちら。
www.bunkamura.co.jp
「テレビなんざぁ今にラジオと同じ空気みたいな存在になる。大衆はもっともっとあくどい刺激を求めるようになるんだ。じゃあそいつは何か? その世界へ自分ごと飛び込めるような刺激……『ジレッタ』さ!」
妄想歌謡劇「上を下へのジレッタ」|Bunkamura - ストーリー より抜粋
ストーリーはとにかくダークでブラック。
加えて、現代のエンタメに対する皮肉とも思えるような要素を孕んだ内容でした。
原作は50年近く昔の作品なのに、現代劇ではないのに、どうしてここまで現代に刺さるんだろう。手塚治虫先生すごい。
今度原作も読んでみたい。
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また、この舞台を語る上で外せないのが登場人物の歌唱シーン。
なるほどタイトルで謳っている『妄想"歌謡劇"』とはこういうことか。
聴けば聴くほど、より深くこの舞台の独特の世界観に入り込めるような楽曲ばかりでした。
個人的にはやっぱり「虚構の共犯者(=テーマ曲)」が1番好き。
プログラムに全曲の歌詞が載っていたので、開演前にもっとよく見ておけばよかったです。
それでいて原作が手塚治虫のマンガということもあり、舞台上のセットや人物の動作など至る所にマンガ的な演出が散りばめられているのが印象的でした。
マンガの一コマとしての画が想像できるというか。
そしてなんと言っても横山裕!
幕が開き、横山さん演じる門前の歌&ダンスシーンからスタート。一気に引き込まれました。
さらに驚いたのが横山さんの演技力。失礼ながら、以前横山さんの舞台を観に行ったときよりも格段に上手くなっていて驚きました。
傲慢で不遜、自らの理想の為ならどんな非道な手段だろうと遂行する。
同情の余地もなく"悪"に堕ちた門前が山辺のジレッタに飲み込まれていく様。 錯乱し怯え、みじめに叫ぶ姿、圧巻の演技でした。鳥肌が立ちました。
横山さんマジですげえよ…
あとめちゃくちゃお美しかったです…非現実的な美。美の暴力。
他キャストの面々もなんて豪華な顔ぶれだったのだろう。
チエ役のしょこたん。超美人。超可愛かった。超可愛かった。透き通るような歌声。そしてあの特殊メイク?すごい。
山辺役の浜野謙太さん。門前に利用されながらも、チエを想い、チエの身を案じ続けるひたむきな姿。
勝手にこの舞台は山辺とチエちゃんの愛の物語なのではと思っています。
(どこかで聞いたことある名前の方だとは思っていたけど、SAKEROCKのメンバーの方だったのですね…)
そして竹中直人さん。超絶圧倒的空前絶後の存在感。重厚感。登場シーンはそれほど多くなかったはずなのに、とんでもなく印象に残っている。曲に合わせて舞台上で回転?スピン?していた姿が頭から離れません。
思った以上にまとまりのない内容になってしまいましたが、とにかく素晴らしい舞台でした。めちゃくちゃ面白かった!
当日券(立ち見席?)の発売もあるそうなので気になった方はぜひ…